競輪のゴールデンキャップについて徹底解説！用語の意味や獲得条件・歴代の獲得者までご紹介！

競輪予想サイト解体新書の検証担当「近藤 宗康」です。

今回は競輪のゴールデンキャップについて紹介します。

毎年多くの新人選手が排出されている競輪界。

候補生を養成しているのが日本競輪選手養成所です。

この日本競輪選手養成所は度々ニュースに名前が上がります。

話題の多くはゴールデンキャップについてです。

一般的には使われない「競輪専門用語」なので、知らない人は多いのではないでしょうか。

今回はそんな競輪専門用語である「ゴールデンキャップ」について解説します。

ゴールデンキャップの用語の意味や2つの制度・歴代獲得者まで徹底解説するので最後までご覧ください。

ゴールデンキャップとは？

競輪におけるゴールデンキャップとは何なのか。

解説します。

競輪におけるゴールデンキャップとは「記録会で最高評価を獲得した選手に与えられる帽子のこと」です。

日本競輪選手養成所では年に3回、候補生がどれほどのスピード・持久力を持つのかタイムを計測する記録会が開催されます。

記録会では200m・400m・1000m・3000mの4つの長さにおけるタイムを計測。

各長さに対して5段階の基準タイムが設定されており、最高評価を獲得した候補生のみがゴールデンキャップ獲得します。

記録会の成績に合わせた7色の帽子の1つ

記録会で決まるのはゴールデンキャップだけではありません。

評価に応じて7色の帽子が与えらます。

帽色の評価順は以下の通り。

評価順位	帽色
1	ゴールデン
2	白
3	黒
4	赤
5	青

候補生達は評価の高い帽子の色を目指して記録会に挑みます。

また、記録会には選手だけではなく各メディアの記者も参加。

帽色を変えることで実力ある選手がヒト目でわかるように工夫がされています。

選手の実力を示す1つの指標

毎年競輪選手は多数排出されているため、選手としてデビューしてからはモチベーション維持などが大切になります。

モチベーションを保つために必要となってくるのはファンの存在です。

記録会で獲得した帽子の色は度々ニュースで取り上げられるので、候補生にとってはデビュー前から競輪ファンにアピールする絶好のチャンス。

帽子の色は選手の実力を示す1つの指標となります。

ゴールデンキャップを獲得するためには最も良い基準点を記録する必要がある

ゴールデンキャップを獲得するには、具体的にどのような成績を記録会で収めれば良いのか。

解説します。

大前提としてゴールデンキャップを獲得するには日本競輪養成所が設定した5段階の基準タイムの最も良い基準点を記録しなければなりません。

男子選手と女子選手によって条件が異なるため、それぞれ詳しくご紹介します。

男子選手の場合

評価	200m	400m	1000m	3000m
5	〜11秒20	〜23秒00	〜1分08秒00	〜3分49秒50
4	〜11秒50	〜23秒70	〜1分10秒50	〜3分58秒50
3	〜11秒80	〜24秒40	〜1分12秒00	〜4分05秒00
2	〜12秒20	〜25秒10	〜1分14秒00	〜4分15秒00
1	上記以外の者

男子競輪選手の場合、選手としてデビュー後は333mバンクであれば6周、400mバンクは5周、500mバンクは4周を走り競います。

よって、2000m以上走れる持久力とスピードがないと上位に入るのは難しいです。

そのため記録会では最長で3000mのタイムを測るようになっています。

女子選手の場合

評価	200m	400m	500m	2000m
5	〜12秒30	〜25秒50	〜38秒30	〜2分41秒50
4	〜12秒80	〜26秒20	〜39秒40	〜2分49秒00
3	〜13秒20	〜27秒40	〜40秒50	〜2分57秒00
2	〜13秒70	〜28秒50	〜41秒50	〜3分04秒50
1	上記以外の者

女子選手の場合、選手としてデビュー後は333mバンクであれば5周、400mバンクは4周、500mバンクは3周を走り競います。

よって、1600m以上走れる持久力とスピードがないと上位に入るのは難しいです。

そのため記録会では男子選手よりも短い最長で2000mのタイムを測るようになっています。

ゴールデンキャップにまつわる2つの制度

有望な若手としての勲章であるゴールデンキャップ。

手にするメリットは様々存在します。

• 奨学金制度
• 早期卒業制度

それぞれ詳しくご紹介します。

報奨金制度

候補生は評価に応じて与えられた帽子の色に応じて報酬金を受けることになります。

帽色と1回あたりに獲得する報酬金は以下の通り。

帽色	1回あたりに獲得する報酬金
ゴールデン	20万円以上
白	10万円支給
黒	支給なし
赤	支給なし
青	総支給額半減

日本競輪選手養成所は費用が120万円ほどかかるとされているため、通っている時からこの費用返済に向けてより評価の高い色の帽子を狙いにいく選手は多いです。

また、全3回の記録回で優秀な成績を収め評価の高い色の帽子を獲得すると「ボーナス」という形で別途報酬金を獲得する候補生も存在します。

 早期卒業制度

日本競輪選手養成所に通う候補生は通常11ヶ月間の講習とを行い競輪選手としてデビューを果たします。

しかし、ゴールデンキャップ獲得者はこの11ヶ月を待たずして早期卒業制度を利用することが可能です。

この制度を利用するためには全3回の記録会のうち、養成所入所直後の第1回と中間期に行われる第2回両方でゴールデンキャップを手にする必要があります。

決して容易ではありません。

そのため、この制度を使ったともなれば他の同期よりも早いデビューとなるため、一気に競輪ファンからの注目を獲得することができるといえるでしょう。

ゴールデンキャップを獲得した歴代選手

実際に2000人以上の選手が存在する競輪界ですが、過去ゴールデンキャップを獲得した選手とは誰がいるのか。

調べてみると現在競輪界の第一線を引っ張る選手の名前が沢山並んでいました。

男子選手・女子選手、それぞれ詳しくご紹介します。

男子選手

115〜123期のゴールデンキャップ獲得者は以下の通りです。

期別	選手名
115期	坂井洋、藤井侑吾
116期	該当者なし
117期	町田太我、菊池岳仁、坂本紘規、寺﨑浩平、青柳靖起、山口拳矢
118期	該当者なし
119期	木村皆斗、北井佑季、志田龍星、山根将太、渡口勝成、木村皆斗、吉田有希、田口勇介
120期	該当者なし
121期	村田祐樹、室井蓮太朗、太田海也、山口多聞、中野慎詞、後藤大輝、村田祐樹、東矢圭吾etc
122期	該当者なし
123期	荒川達郎、稲毛知也、保田浩輔、 黒瀬浩太郎

男子選手はこれまでに55回ゴールデンキャップが誕生しています。

中には過去S級S班として活躍していた武田豊樹選手や吉田拓矢選手の名前も。

養成所時代から実力があらわになっていた選手は、デビュー後にも順当に活躍していることがわかります。

ちなみに2023年7月現在、脇本雄太選手や古性優作選手を含めたS級S班の選手はいずれもゴールデンキャップを獲得していません。

必ずしもゴールデンキャップを獲得できなかった選手が競輪界のトップを走れないというわけはなく、養成所卒業後の努力も大切なのです。

女子選手

女子選手の歴代ゴールデンキャップ獲得者は以下の通りです。

期別	選手名
106期	小林優香
112期	梅川風子、太田りゆ
114期	日野未来
118期	永塚祐子、尾形真生
120期	吉川美穂
120期	飯田風音

女子選手はこれまでに11回ゴールデンキャップの選手が誕生しています。

中には複数回ゴールデンキャップを獲得した選手も。

ガールズケイリンはラインを組まない実力主義のレースなので、ゴールデンキャップを取った選手のはデビュー直後も勢いそのままに活躍が期待されます。

女子競輪選手にとってのゴールデンキャップは、トップ選手になれる担保になるといっても過言ではありません。

競輪のゴールデンキャップまとめ

今回は、競輪のゴールデンキャップについてご紹介してきました。

いかがだったでしょうか。

まとめると以下の通りです。

• ゴールデンキャップとは記録会で最高評価を獲得した選手に与えられる帽子のこと
• 獲得には条件があり、記録会で最高評価を獲得する必要がる
• ゴールデンキャップ獲得者には「報酬金制度」「早期卒業制度」がある
• 歴代獲得者はデビュー後も競輪界を引っ張っている

競輪のゴールデンキャップは競輪選手候補生なら誰しもが目指す最初の目標です。

獲得は非常に難しいですが、獲得すれば競輪選手としての大きな自身にも繋がります。

未来のスター選手を見つけるためにゴールデンキャップ獲得者が出るか注目すると非常に面白いです。

今後も未来の競輪界を引っ張る候補生達から目が離せません。

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